『笑いのDNA』 誰もが知るナニワの兄弟コンビ 笑いのDNAが息のあった漫才を可能とする。 結成9年。M-1への兆戦は今回が最初で最後。 このチャンスを生かし、笑いの歴史にその名を刻むことが出来るか!? エントリーNo.438 right now! 中川家!! |
剛&礼「どうもー!」 礼「よろしくお願いします。中川家です。まぁ、中川家といいまして兄弟で漫才やってますけども。」 剛「やってますけどもねー。」 礼「まぁ言うてもね、最近まぁ巷では危険なことが多いですから。」 剛「多いですよ。」 礼「皆さん気をつけてくださいよ。ホントに。」 剛「気をつけてください。ほんまに。」 礼「まぁ、特にね、電車なんかのってますとホームですわ。」 剛「うん。」 礼「駅員さんがよう言うてますやん。“駆け込み乗車おやめくださいー。”よう言うてます。」 剛「“あ、駆け込み・・・”」 礼「なにをやろうとしてんねん。勝手にやらんでええねん。」 剛「やらしてくれ。俺かて。」 礼「俺が喋ってんのやから。“駆け込み乗車おやめください”言うてね。」 剛「うん。」 礼「あれ、駆け込み乗車でそのまま電車乗れたらいいんですよ。」 剛「まぁねぇ。」 礼「これがまた乗られへんかったときが恥ずかしいんですよ。乗ろう思て乗られへんかった時ね。」 剛「だいたい多いね、ああいうのはね。」 礼「たいがい多いね。やっぱり年配のサラリーマンの人が多いですわ。」 剛「うん。」 礼「髪の毛はげちらかしたような感じ。えぇ。」 剛「はげたのにまだちらかすの?」 礼「ええやないか、もう。」 剛「どんなんやねん、それ。」 礼「そこまで言わんでええねん!別に。」 剛「おぅ。」 礼「そういう方が乗ろう思て乗られへん時。あれは恥ずかしいですよね。」 剛「はい。 ツツッ・・ツツッ・・ツツッツッ・・」 礼「なんで走ってんねん!」 剛「いや、乗られへんかったやん。」 礼「いや、ちがう。おかしいがな。乗ろう思て乗られへんかった。」 剛「乗られへんかったやん。」 礼「それやったら“乗らんとこ!”って思う。」 剛「乗られへんかったやん。」 礼「いや、だから、」 剛「乗られへんかったやん。」 礼「おまえムキになって言うとんねん。ちゃう。乗ろ・・」 剛「乗られへんかったやん!」 礼「うるさいな!もう!」 剛「プルルルッ、ツーッ(ドアが閉まる音)・・・」 礼「早いねん!早い!!」 剛「うるさい。」 礼「うるさいじゃない。」 剛「うるさいわ。」 礼「乗ろう思て乗られへんねん。」 剛「乗られへんかったやん!」 礼「それやったら“次の電車にしよ!”と思うやん。」 剛「うん。乗られへんかった。」 礼「いや、乗られへんかったやない。乗ろう思て乗られへん言うとんのやから。」 剛「プルルルルルルルルッ、ツーッ」 礼「(失敗)」 剛「・・・ツッ、ツーッ・・・。」 礼「(再失敗)」 剛「ツーッ(反対側、降りる)」 礼「小田急新宿駅かおまえは。」 剛「マンーッ・・・」 礼「マンーッは、電車の音はええねん。」 剛「あ、そうか。」 礼「新型の音はもっと“マンーーーーッウィーーーーンシーーーーッ!”や。 なにを言うとんねん。わからんことすな。」 剛「あ、ねぇ、ほんとに。危険なこと多いですよ。」 礼「ま、多いですよね。危険な映像ゆうのが流れてきますからね。」 剛「うん。」 礼「えぇ、えぇ。」 剛「最近よう流すなぁ。あれ危険な映像ネタにして。」 礼「まぁそうそう。年に2回ぐらい。」 剛「決定的瞬間。」 礼「俺が言うねんそれは!もう全部、おまえはー。」 剛「あ、そうなん。」 礼「決定的瞬間スクープ99とかってやってますよ。」 剛「今度2002や。」 礼「まぁ、まぁたしかにそやわね。ああいうので1番多いのは川の事故ですわ。」 剛「怖いぞあれは。」 礼「あんなん怖いでしょ、ほんま川の事故。」 剛「見んの怖いのに聞くの怖いんやあれー。」 礼「僕ああいうの実際見たことあるんですよ。」 剛「えっ!!!(驚)」 礼「あ、びっくりした!!もう、おまえは。」 剛「見たことあんの!」 礼「そう。僕見たことあるんですよ。」 剛「水難事故!」 礼「水難事故です。」 剛「川の事故!」 礼「川の事故。台風の次の日でね。」 剛「うん!」 礼「僕犬飼うてるから河川敷散歩しとったんです。」 剛「犬。」 礼「ほんなら犬が急に川の方見て吠えだしよるんです。」 剛「ッワンワンワンッ!」 礼「もう、ええねん、だから。ええねん。ウワッと吠えるから。」 剛「ワン!」 礼「俺なんやろってパッと見たんや。」 剛「あっ!」 礼「おまえは見んでええねん!ちゃう、おまえは見んでええねん。」 剛「見たんちゃうの?」 礼「おまえこっから入ってくんな、ちょっと!おれパッと見たんや。」 剛「うん。」 礼「ほんなら子供が溺れてるんです。」 剛「ブワッヴワゥゥワァッブルル(溺)」 礼「もうええねん、ええねん。もう。」 剛「ブワッヴワゥ・・・」 礼「子供・・」 剛「助けて・・ブヴワッブルゥル・・」 礼「もう、くださいやあれへん。これはヤバイわ。思て」 剛「ヤバイ。」 礼「とりあえず川岸まで行ったけど川の流れが速いし」 剛「おぅ。」 礼「僕も入ったら死んでまうからやね。」 剛「うん。」 礼「子供の流れと一緒に僕は岸からずっと応援しとったんや。」 剛「応援して。」 礼「“大丈夫かー助けたるからなー”」 剛「“大丈夫かー”」 礼「“大丈夫かー!”」 剛「“クロールで行かれへんか?おまえ。”」 礼「誰やねん、おまえは!おまえ関係あれへん。入ってくんな言うてんねん、だから。」 剛「おぅ。」 礼「んでウァー言うとったんや。」 剛「言うとった。」 礼「そしたら川の流れがうまいこといってね」 剛「うん。」 礼「子供が川岸まで来て。」 剛「来て。」 礼「僕は子供を抱きかかえて一言ゆうてね。」 剛「“びしょびしょやな。”」 礼「そんなこと言うかー!あほ。」 剛「あ、心臓マッサージ。」 礼「俺がすんねん、それは!心臓マッサージガーッてやったら水をピュっと出してん。」 剛「ピュっと出して。」 礼「“あ゛ぁーー”ってなんか言いたそうにしてる。」 剛「うん。」 礼「大丈夫か?大丈夫か?」 剛「大丈夫か?」 礼「大丈夫やからな。言うて。」 剛「落ちつけよ。な!とりあえず」 礼「うんうん。」 剛「あの、コップ1杯の水飲め。」 礼「たらふく飲んどんねん!」 剛「スッとすんねん。」 礼「スッとせーへんわ!!これはヤバイわ、思てね。」 剛「うん。」 礼「とりあえずこうバーッ、ずっとやっとって。ほんで救急車呼ばなあかん。」 剛「ピーポーピーポー」 礼「早いねん来んのが!まだ呼んでない。119や。すいません救急車1台お願いします言うて。」 剛「ピーポーピーポー」 礼「あ、こっちですこっちです!」 剛「ピーポーピーポー」 礼「こっちこっち。」 剛「ファーオーファーオー」 礼「なんで通りすぎんねん!!」 剛「おっ!?」 礼「“お!?”っやあらへんがな。“お!”やあれへん。」 剛「ドップラー効果や。」 礼「ドップラー効果やあれへん。来んのや!」 剛「マンーーッ・・」 礼「バックの音はええねん!!で、僕は子供を抱きかかえて・・」 剛「(ついてく)」 礼「なんでおまえが来んねん!来んでええ!!ゆうてんのに。入ってくな!言うてんねん。」 剛「バン!」 礼「バン!なんやねん、バンて。そんなもんええねん。救急隊員がやんねやから。」 剛「ゴーッ!」 礼「ゴォーやあれへんがな。そのまま僕ウーッいうて。」 剛「バン!あいててててて!」 礼「わけのわからんことすな!!んで、病院ですわ。」 剛「病院行ったんや。ウゥー!!(サイレン)」 礼「ウゥーッおまえが運転せんでええねん。」 剛「あー、そう。」 礼「俺の話入ってくんな。」 剛「うんうん。」 礼「集中治療室。」 剛「集中治療室。」 礼「ICU。」 剛「ICU。」 礼「そう。電気がピッとついてね。」 剛「ピッとついて。」 礼「ほなもう治療が始まってるんですよ。」 剛「こうやってバーッ(ドア)はいるわな。」 礼「そんなんええねん!扉とかどうでも、細かいこと・・」 剛「ピッ、ピッ、ピッ」 礼「もう、ええねん!!そういう細かいこと。」 剛「ピッピッピッ」 礼「どうでもええ。」 剛「ピーーーー。」 礼「死んどるやないか。死んでもうとるやないか。あほ。」 剛「ピッ・・」 礼「どないやねん!ピピピやあれへんがな。ほんまに。」 剛「なんやねん。」 礼「ほんで僕ずっと願っとったんですわ。」 剛「願っとったんや。」 礼「大丈夫かな、大丈夫かな思たら。」 剛「うん。」 礼「ほな集中治療室の電気がパッと消えてね。」 剛「消えた!」 礼「ほなお医者さんが出てきはったんすよ。」 剛「あ、こんな感じや。」 礼「心配やから聞くじゃないですか。先生・・子供大丈夫ですか?」 剛「あ、私耳鼻科担当で・・。」 礼「出て来んでやん!何しに出てくんねん。耳鼻科担当で、言うて。」 剛「すいません。どこでしたっけねー?」 礼「どこでしたっけね、やあらへんがな。本館に決まっとるがな、そんなん。」 剛「あー、そうですか。」 礼「そうそう。とりあえずね。ほんでまぁまぁあとで警察と消防署から感謝状。 “ありがとうございます。”」 剛「ありがとうございます。」 礼「いちいち出てくんな言うてんねん!!」 剛「なんやねん。おまえの話、なんか1コだけ不思議あるぞ。」 礼「なんやねんな。」 剛「犬どこ行ったん?」 礼「もうええわ。」 |