徳井「よろしくおねがいしますー。」

福「まぁね、突然なんすけどもねー」

徳「はいはい。」

福「ちょっとバーベキューに行きたいな、思いまして。」

徳「バーベキューに行きたい。」

福「ええ。ちょっと行って見たいな、と。」

徳「ということは、それなりの覚悟あってのことか。」

福「なんでやねん！そんなもん、なんの覚悟もしてないよ。」

徳「覚悟をしていない？」

福「なんでやねん。なんの覚悟もしてないよ。」

徳「覚悟をしていない。」

福「おぅ。」

徳「バーベキューに行くのにか。」

福「はい。」

徳「おまえみたいな奴がおるからなぁ」

福「おぅ。」

徳「暇なカップルが朝からパチンコに行きよんのやないか。」

福「俺関係ないやないか！知らんがなそんなもん！」

徳「あいつら他なんかあるやろ！あんなもん。」

福「知らん。好きでやってはんねんからそれはええがな。」

徳「バーベキューなんておまえな、知識、経験、これ必要ねんやからな。」

福「そんなたいそうなもんやないやろ。」

徳「大丈夫か？どうせバーベキュー行ってな、飯ごうかなんかでご飯かなんか炊くにゃろ？」

福「炊くよ。」

徳「炊くにゃろなぁー！」

福「なんでそんな楽しそうやねん！」

福「炊くよ、そら米ぐらい。」

徳「炊きそう！」

福「どういうことやねん。」

徳「もう２合でええとこ５合炊きそうやわ。」

福「しばくぞ、あほ！」

徳「ごん合炊きそうやわ。」

福「５合でええやろ。ごん合言うな。」

徳「ちゃんと米の洗い方とか知ってんのか？」

福「そんなんなんとかなるやろ、あんなもん。」

徳「ちゃんとおまえ、こう、シャッシャッシュッ！みたいなこんなんあんねやから。」

福「あ、そうなん？」

徳「言うたらもう、猫可愛がりすぎてもう、ウゥーンッ！なる。」

福「ようわからへん。」

徳「あるやろ！」

福「どんな米のとぎかたや。」

徳「猫可愛すぎてウゥーンッ！なるときあるやろ、おまえ。」

福「よくわからないですけど。」

徳「練習しとけ、しとけ。」

福「あぁ・・・うん。」

徳「うん、おまえのはもう皿洗いすぎて『もうバイトこんなん嫌や！』ってなってるわ。」

福「おまえのさじ加減やないか。」

徳「でも原付買うためやしなー！ってなってんねん、おまえは。」

福「なんのために一生懸命働いてんねん、俺は。」

徳「あとバーベキューでな」

福「うん。」

徳「串にこう具材を刺していくやろ。」

福「え？うんうん。」

徳「ほな、順番はどうすんねん、順番わ。」

福「順番てなんやねん。」

徳「・・だからぁーっ！！串に具材を刺す」

福「イライラすんなよ、そんなん。」

徳「順番や！この順番！」

福「順番なんか適当でええやんけ！」

徳「適当でええ！？」

福「おぅ。」

徳「お前みたいな奴がおるからなぁ」

福「おぅ。」

徳「小学生は半笑いで避難訓練しよんねやないか。」

福「俺知らんやないか！そんなもん。知らんやん、そんなん。」

徳「あいつ災害の怖さをなんもわかっとらへんねや。」

福「そんな必死な・・」 徳「だからぁっ！」

福「もう、イライラすんなって。」

徳「順、順番どうすんねん！」

福「順番はだから適当でええやんけ。ほら、肉、ピーマン、タマネギ、肉、ピーマン、タマネギ、や。」

徳「ダサッ！」

福「なんで！？」

徳「古っ！」

福「古いも新しいもあらへんやろ。」

徳「肉・・・おまえ８０年代やないか！」

福「どこらへんがやねん。」

徳「ディスコブームが到来しとるわ。」

福「なんのことやねん。」

徳「違う、ものごとには流行があんねんから」

福「え？」

徳「今の流行りで言うたら最初はピーマンからや。」

福「いや、聞いたことないけど。」

徳「だからまぁ流行で言うたら、ピーマン、しいたけ、エリンギ、たまねぎ・・・ホタテ、とかやん。なっ？」

福「なっ？っていわれても。困りますよ。なぁ？っていわれても。」

徳「ちょっとええやろ！」

福「いや、全然ピンとこうへん。」

徳「ちょっともう笑えてきたやろ。」

福「まったく笑てませんけど。」

徳「あと、まぁ流行で言うたら、ピーマン、タマネギ、タマネギ、タマネギ・・・タマネギ。」

福「タマネギばっかりやないか！嫌やわ。」

徳「たまねぎ。」

福「また刺すの？」

徳「オニオン。」

福「たまねぎやないか！結局タマネギだらけの串やないか。」

徳「こういう流行があんねんから、その流行を吸収した上で」

福「うん。」

徳「今度はおまえのオリジナリティと合わした」

福「はい。」

徳「ええ感じのミックスした順番を考えたらええやんか。はよいけよ！はよいけよ！」

福「おまえがずっと喋っとったんやないか。」

徳「はよいけ！」

福「え、ピーマンからが流行りやな？」

徳「うん。」

福「ほな、え、ピーマン、ウインナー、鶏肉、とうもろこし、・・・ホタテ。」

徳「おぉー、おぉー、ええやないか、おまえ！」

福「良かったんかいな！」

徳「ええっ！」

福「全然感覚わからへんけど。」

徳「おまえ初めてか。」

福「はじめてや。適当に言うただけやで？」

徳「初めてやったんか！」

福「なんでテンション上がってんの！？」

徳「おまえそれニューヨークスタイルやないか！」

福「どこらへんがやねん！わからないです、僕。」

徳「近代バーベキューの父、トーマス・マッコイと一緒やないか！」

福「そいつ誰やねん、おい！知らんよ、バーベキューの父なんて俺。」

徳「なんでおまえニューヨークスタイル知ってんねん。」

福「いや、まぁ適当に言うただけや。」

徳「外人の連れおんのけ？！」

福「いるかー！おい！適当に・・」

徳「何人の連れおんのけ？」

福「おらへん！いうてんねん！」

徳「どこで知り合ってん。」

福「居−ひん言うてんねん！」

徳「ほんまか。」

福「適当に言うただけや！」

徳「そうか。」

福「おぅ。」

徳「・・おまえやっぱ外人の連れおんねやろ！」

福「ノリしつこいって！」

徳「なぁ！」

福「しんどいわ！おまえのノリ！」

徳「大丈夫、俺劣等感感じひんから！」

福「適当に言うただけやから。」

徳「ほんまか。ちょっともっと、お、お、お前の教えてくれ！」

福「だいぶ気持ちわるいな、おまえ。」

徳「おまえちょっとくれ！くれ！」

福「えぇっ、くれってなに？」

徳「ほりこんでくれ！ほりこんでくれや！」

福「どこが評価されたか全然わからへん！」

徳「はやく！はやく！くれくれ！」

福「えぇとほな・・・、ピーマン。」

徳「おぅ。」

福「エリンギ。」

徳「おぉ、ウマそうやなぁ、すげぇ。」

福「とうもろこし。」

徳「おぅ、粒粒感が・・」

福「とうもろこし。」

徳「おぉ！いい！とうもろこしがふたつ！」

福「鶏肉・・・」

徳「うわぁっ！もうやめとけ！やめとけ！」

福「なんでや！なんでや！」

徳「やめとけって！」

福「なんでやねん！」

徳「これ以上行ったらおかしなるがな！」

福「おかしなる、てなんやねん。」

徳「これで十分やから。これで十分やねんから。これ以上行ったらおかしなんねん。

　　ほな逆にな、今思てたやつを言ってみ？仮に言ってみ？おかしなるから言ってみ？」

福「鶏肉、なすび。」

徳「お、おぉ・・ええなぁ！」

福「どないやねん！よかったんかい！」

徳「おなすやったら大丈夫やなぁ。」

福「おなすって言うな！」

徳「おなすが凄いんか、おまえが凄いんかどっちや？」

福「俺はなんも凄ないし、おなすも凄ない。」

徳「おまえすごいやんけ！」

福「おぅおぅ。」

徳「おまえホームページとかあんのけ？」

福「ありませんけどー！？バーベキュー専門のホームページやってない。」

徳「くれくれくれ！」

福「ええーっ！？」

徳「はやく！ほりこんでくれや！」

福「もう、えぇっ・・・、ええとほな、ピーマン。」

徳「うん。」

福「ウィンナー」

徳「おぉ・・」

福「とうもろこし。」

徳「おぉっ・・！」

福「レンコン・・・、エリンギ・・・、エビ！」

徳「あかん！！」

福「えぇっ、なんでーっ！？なんであかんの！？」

徳「僕エビ嫌い！！」

福「知らんがな！そんな理由。」

徳「ちょっと変えてくれへんか？」

福「もうええ、もうええ、もうええ！もうええわ！もうバーベキューの串の順番なんかなんでもええねん！」

徳「諦めんのか。」

福「おう。」

徳「お前みたいな奴がおるからなぁ」

福「おぅ。」

徳「誰も俺とバーベキュー行ってくれへんのやんけ。」

福「そりゃそやろ！やめさしてもらうわ。」

福＆徳「ありがとうございました。」